現場管理者は何をする?主な仕事内容ややりがいとは?
2023/06/13
建設現場で働く職種は様々ありますが、その中でも現場管理者は重要なポジションです。現場管理者はその名前から分かるように、工事現場の管理をすることが仕事です。具体的にどのような仕事内容なのか、やりがいはどのようなものがあるのか、そして年収はどの程度なのかといった点について、この記事で詳しく解説します。
現場管理者とは?
現場管理者は、施工主から住宅の建築依頼を受け、引き渡しまでの施工現場の業務を管理します。施工主の希望スケジュール通りに住宅を建築するため、現場を効率的に管理します。また、施工会社が利益を出せるようにするためにも、現場の作業員が安全に建築を進められるようにするためにも、現場を管理していきます。
仕事内容
現場管理者の業務内容は、工事現場の工程管理、品質管理、安全管理、資材の原価管理などです。業務を行うにあたり、工程表を作成し、施工スケジュールを立てます。建築をいつまでに完成させるか目標を設定し、並行して施工現場で必要な人材や資材を調達します。
効率的に建築を進めるためには、必要な作業員数を集める必要があります。作業員が多すぎても少なすぎても、建築を効率的に進めることはできません。
また、資材の原価管理を行い、黒字を出すようにします。施工工事の中で、追加資材が必要になれば赤字になる可能性もあります。正確な原価管理を行い、コストを適切に管理することも重要です。さらに、作業員の安全も管理します。事故やケガを防止するために注意喚起を行い、作業ルールを徹底します。自然災害が発生する可能性もあるため、事前の心構えも必要です。
施工管理との違い
現場管理者と似た仕事に施工管理がありますが、施工管理は現場管理の他に書類作成や事務作業も行います。施工図の作成などは施工管理の仕事です。ただし、現場管理者と施工管理の業務内容について、法律で明確に決められているわけではありません。そのため、会社によっては同じ意味で使われることもあるようです。
現場管理者になるには?
現場管理者になるには、美容師や看護師のように必須となる国家資格はありません。資格を持っていなくとも現場管理者になることは可能です。ただし、建築会社はすべての工事現場に技術者を配置する必要があります。主任技術者と監理技術者の2つがあり、すべての工事現場に主任技術者、特定建築許可が必要な工事には監理技術者を配置しなければなりません。
このような技術者には施工管理技士やある程度の実務経験が必要です。現場管理者に資格は必要ありませんが、将来的に主任技術者や監理技術者を目指しており、スキルアップを視野に入れている場合は、まずは施工管理技士の資格を取得しておくことをお勧めします。
現場管理者としてスキルアップに役立つ資格
現場管理者のスキルアップに役立つ資格をいくつかご紹介します。
施工管理技士
建築施工管理技士と土木施工管理技士の2つがあります。建築施工管理技士は建築物を手掛け、土木施工管理技士は橋やダムなどのインフラ整備を中心に行います。施工管理技士の資格試験を受けるには実務経験が必要です。
建築士
建築物の設計や工事監理を行う仕事です。住宅やビルの建築設計をしながら、施工現場での指揮監督も行います。一級、二級、木造建築士の3つがあり、資格を持っていれば施工管理技士の資格も取りやすくなる傾向です。
JR工事管理者
JR営業線から5m以内の線路に面したところの工事を行うときに必要な資格です。駅ホームや高架、駅ビルなどの工事に必要となります。会社の業務を広げるきっかけとなりますので、JR関係の工事を行うならば取得を目指すと良いでしょう。
現場管理者のやりがいや年収
現場管理者になると、施工現場の作業者とのコミュニケーションを行わないといけません。また他の業者さんとも交流があるため、コミュニケーションができ周りと協力できる人が適しています。
ほかに、建築を進めていくと、予期せぬ事態も発生するため、予定が遅れたときやトラブルに臨機応変に対応できるフットワークも欠かせません。体力も必要ですから、ある程度体力のある方が向いている仕事です。
現場管理者のやりがい
多くの作業員や業者、さらに施工依頼主と関わりますので、協力し工事を進めることは大きな経験となります。建築物を完成させれば地図に残り、目で見て完成物が分かるため、達成感を得られるでしょう。土木工事であれば人の役に立つため、社会貢献度も高いと言えます。
現場管理者の年収
多くの職種と同じく、年齢が高くなるに連れて年収も上がります。24歳までだと平均年収が約297万円ですが、30歳前後で約426万円、50歳を超えると約590万円です。民間給与の平均年収と比べると、どの年代でも若干高い傾向です。
現場管理者全体を見ると給与は355~1103万円と幅があり、住宅やビルの現場管理か、土木工事の現場管理かによっても年収は違ってきます。
現場管理者は建築現場を管理し、スケジュールや資材も管理、さらに予定が遅れたときなども臨機応変に対応します。その中で作業員や業者さんとのコミュニケーションを取るため、対人スキルも必要となる職種です。簡単な仕事ではありませんが、自分で管理した建物が完成すると大きなやりがいを感じること間違いありません。
仕事を行うのに資格は必要ありませんが、スキルアップを目指すなら取得しておくと良いでしょう。秋田でも現場管理者の仕事があります。住宅建築は施工主の大切な家づくりに寄り添う仕事です。スキルを活かして働いてみませんか?