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転職コラム

住宅業界が抱える「2025年問題」とは?

2024/04/30

2025年には住宅業界が複数の重要な問題に直面します。最も顕著なのは省エネ基準の義務化で、新築住宅は断熱性能を強化し、一次エネルギー消費量の削減を求められます。これによりCO2排出の削減が期待される一方で、省エネ基準に適合していない物件は減税対象外となるため、消費者の住宅選びにも影響を与えます。

さらに、小規模な建築物に対しての建築確認省略が厳しく制限される予定で、これにより建築業界の品質基準が強化され、より高い安全基準の適用が求められるようになります。これらの変更は設計者にとって新たなチャレンジを意味し、省エネ技術や安全基準への適応が不可欠となります。

住宅業界が直面する2025年問題とは?

画像出典先:フォトAC

「2024年問題」は自動車運転業務の年間時間外労働時間における規制で、住宅業界においても運送・物流面で大きな影響を与えると考えられています。しかし、2025年には別の問題も懸念されているのです。

◇省エネ基準適合の義務化

2025年に控える省エネ基準の義務化は、東北地方を含む日本全国の新築住宅に影響を与えます。この措置は、環境保護とエネルギー効率向上を図るために設けられており、建築業界における重要な節目を迎えることになるでしょう。

義務化される新しい省エネ基準は、建築物が消費する一次エネルギー量の削減を目標としています。具体的には、外壁や窓などの建築外皮の断熱性能を強化し、建物全体のエネルギーロスを最小限に抑えることが求められます。これにより、冷暖房などのエネルギー消費を効率的に管理し、CO2排出量の削減に寄与することが期待されています。

省エネ基準に適合していない物件は、減税の対象外となるため、消費者にとっても、省エネ性能の高い住宅選びが一層重要になります。これからの住宅購入では、省エネ基準の適合性を確認することが、より一層重要な要素となるでしょう。

◇4号特例の縮小

また、特定の小規模な建築物に対して許可されていた建築確認の省略措置が、2025年から大幅に制限されます。具体的には、これまでの4号特例により、構造計算や安全性の確認が省略されていた小規模な建築物も、新たな法改正によりこれらの審査が義務化される見込みです。

これにより建築物の質が向上し、住民の安全がより保障されることになるため、長期的にはポジティブな影響が期待されます。この特例の縮小は、持続可能な建築環境を推進する一環として、国土交通省が推進している政策の一つです。

一方で、4号特例によって簡略化されていた審査が全面的に見直されることで、建築業界における品質基準が一層強化されることになります。この変更により、建築基準の遵守が一層重要視されるようになるため、設計の段階から省エネ技術の導入や、より高い安全基準の適用が求められることになります。

これは、消費者にとっても、より安全で環境に配慮した住宅選びを可能にするため、結果的には利益につながるでしょう。

2025年問題がハウスメーカーや工務店に与える影響

2025年問題は施主にとっては安心材料となりえます。しかし、一部のハウスメーカーや工務店にとっては悩みの種とも言えるでしょう。

◇省エネ基準を満たす住宅機能を提供するのが難しい

2025年の省エネ基準義務化に向け、中小工務店は特に困難な状況に直面しています。これにより、特に中小規模の事業者は、設計の複雑さやコストの増加に直面し、事務負担も大幅に増大しています。

例えば、新しい基準に合わせて建物の断熱性能を高める必要がありますが、これには適切な技術と正確な計算が必要です。しかし、小規模事業者にはこのような計算を行う専門的なスキルやリソースが不足している傾向にあります。

さらに、既存の建築物に新しい省エネ技術を適用する際には、設計変更が必要になることもあり、これがさらなる費用増加を招いています。また、省エネ基準を満たす住宅の種類と性能についても、多様なニーズに対応するための設計が求められます。これには、断熱材の選定から、エネルギー効率の高い設備の導入、建築物の向きや窓の配置の最適化など、詳細な検討が必要です。

しかし、これらの変更を適切に行うためには、建築基準の深い理解と経験が不可欠であり、これが中小工務店にとっては大きな壁となっています。このような背景から、2025年問題は単に技術的な課題だけでなく、経済的および教育的な支援が急務であると言えます。

◇設計士の業務が増加

また、2025年からの建築基準法の改正により、木造住宅における構造計算が義務化されます。この変更は、特に四号特例の範囲を縮小することによって、多くの設計士に直接的な影響を与えています。

従来、小規模な木造建築物には比較的緩やかな構造計算要件が適用されていましたが、新しい規制ではそれが厳格化されるため、設計士はより詳細な構造計算を行う必要が生じます。これにより、設計者の負担は増大し、それに伴い建築プロジェクトの初期段階での時間とコストが増加することが予想されます。

また、この変更は設計士の専門知識と技能に新たな要求を加え、現場の設計者がこれらの新しい要件に対応できるように、追加の研修や教育が必要になるでしょう。このように、四号特例の縮小は、設計業界における教育と実務の両面で大きな変革を促すことになります。

住宅業界における2025年問題への対策

ハウスメーカーや工務店は、すでにさまざまな施策を講じて2025年問題に取り組んでいます。

◇省エネ基準を満たす建築工法の導入

省エネ基準の厳格化に伴い、住宅業界では、エネルギー効率の高い建築材料と技術が注目されています。例えば、高断熱・高気密の窓や壁材を用いることで、冷暖房に必要なエネルギー消費を大幅に削減します。また、太陽光発電システムや地熱利用など、再生可能エネルギーの活用も増えており、これらは建物の初期コストを上回る長期的な節約を可能にします。

さらに、建設現場での省エネ技術も進化しています。例えば、ICTを活用した機械操作により、正確かつ効率的な工事が行えるようになり、エネルギー消費だけでなく人手不足の問題にも間接的に対応しています。これらの技術導入により、住宅業界は持続可能な発展を目指しており、新たな建築基準への適応はその一環として不可欠です。

◇多様な人材の活用

住宅業界が直面する2025年問題への対策として、多様な人材の積極的な活用が不可欠です。
特に、技術革新と国際化が進む中で、異なる背景を持つ人材を採用することは、新しいアイデアや創造的な解決策を生み出す源泉となります。

具体的には、女性や高齢者、外国人労働者の積極的な採用が挙げられます。これらのグループは従来、建設業界では少数派でしたが、彼らが持つ独自の視点やスキルは、作業効率の向上や新たな顧客層の開拓に貢献することが期待されています。さらに、職場の多様性を高めることで、チームの協調性や創造力が向上し、業界全体のイメージ改善にもつながります。このように、多様な人材を積極的に取り入れることで、2025年問題に対する持続可能な解決策を構築できるでしょう。

◇生産性の向上

2025年問題に直面する住宅業界では、生産性の向上が急務とされています。具体的には、先進的な建築技術の導入や作業プロセスの最適化が重要です。

例えば、省エネ基準に対応した建築材料の使用や、自動化技術を活用した施工方法が推進されています。また、デジタルツールの活用により設計段階から施工管理までの一連の流れを効率化し、時間短縮とコスト削減を実現する動きが加速しています。これにより、少ない人手でも高い生産性を保つことが可能になり、人材不足の影響を軽減することが期待されます。

さらに、継続的な教育プログラムの充実により、従業員が最新の技術や規制に迅速に対応できるようサポートすることも、生産性向上のためには不可欠です。こうした取り組みを通じて、住宅業界全体の競争力を強化し、2025年問題への対応を図っています。

今後歓迎される建築士のスキル

これから建築士として住宅業界への就職・転職を目指す方は、2025年問題に対処するためのスキルを求められるでしょう。

◇省エネルギー計算

省エネ基準への適合が今後ますます重視される中で、省エネ計算ができる建築士の需要は高まっています。この計算は一般的な建築設計よりも複雑で、特に新しい省エネ基準への習熟が必要です。国土交通省の資料「設計者等の省エネ計算等への対応の現状に関する追加分析」によると、特に若年層の建築士の間で省エネ計算への対応可能性が高いことが示されています。

さらに、省エネ計算の能力は、建築士にとって市場価値を高める重要なスキルの一つです。
建築物のエネルギー効率を最大化することは、環境への配慮だけでなく、建築主のランニングコスト削減にも直結するため、高い専門性を持つ建築士は業界内で高く評価されます。

先に挙げた資料では、省エネ基準の習熟状況は全年代に渡ってまだまだ改善の余地があり、継続的な教育と資格取得の支援が求められています。

◇木造住宅における許容応力度計算

木造住宅の設計において許容応力度計算は、その構造が安全規範を満たすことを保証するために不可欠です。この計算は、建物が様々な負荷(重力、風圧、地震など)に耐えうるかを数値的に評価するもので、設計の正確性を高め、最終的な建物の安全性を保証する役割を果たします。特に日本のような地震が多い地域では、この計算の重要性は一層増します。

現在、建築業界では2025年問題として、熟練した一級建築士の不足が懸念されており、転職市場や求人情報でも一級建築士の需要が高まっています。これは高齢化による退職が増加する一方で、若手の育成が追い付かないためです。一級建築士は、許容応力度計算を含む複雑な構造計算が可能であり、そのスキルは新たに建築士を目指す者にとっても求められる能力となっています。

建築士の育成には、教育機関と実務の連携はもとより、既に業界で活躍している経験豊富な建築士からの直接的な指導も不可欠です。このような状況を背景に、木造住宅の許容応力度計算のスキルを持つ建築士は、今後ますます市場価値が高まると考えられます。
また、企業側にはこの取り組みを支えるために教育と実務の連携をさらに強化し、技術移転を促進する体制を整えることが求められています。


2025年は住宅業界にとって転換点となります。特に、新築住宅に対する厳格な省エネ基準の義務化が施行されることで、エネルギー消費の効率化が求められます。この新基準では、建物の外壁や窓の断熱性能を強化し、建築全体でのエネルギーロスを最小限に抑えることが目標です。この結果、冷暖房のエネルギー効率が向上し、CO2排出量の削減に大きく貢献することが期待されています。

また、これまで小規模な建築物に適用されていた建築確認の省略措置が、2025年からは大幅に制限される予定です。これにより、安全性や構造計算が必須となり、建築業界全体の品質基準が一層高まります。

これらの規制変更により、設計者は省エネ技術の導入や安全基準の適用に関して新たなスキルと知識を必要とすることになります。中小規模のハウスメーカーや工務店にとっては、設計の複雑さやコストの増加が大きな課題となります。これらの企業は、新しい省エネ基準に対応するために必要な技術やリソースの不足に直面する可能性があります。そのため、2025年問題への対策として業界全体での支援と教育の強化が必要とされているのです。

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