市場動向は戸建てが増加中!東北で転職を考えるなら住宅業界へ
2023/09/30
全国的に新設住宅着工戸数と、戸建ての需要が増加傾向にあり、東北地方でも同様な動向が見られます。ZEH住宅は、消費するエネルギー量よりも、生成する再生可能エネルギーの量のほうが多い住まいのことです。ZEH住宅は今後増加が見込めるため、環境への意識が高い方やZEH住宅に関心のある方は、住宅業界へ転職するとやりがいを感じられる可能性があります。
東北の住宅市場は戸建てに注目が集まる
住宅市場や不動産価格は常に変動しているため、購入をご希望の方や住宅業界への転職を希望している方は、住宅市場の動向を知っておくことが重要です。こちらでは、2021年から2022年の全国と東北地方の住宅市場について解説いたします。主なポイントは、次の5つです。
新設住宅着工戸数は横ばい傾向
2022年の新設住宅着工戸数は、前年比で0.4%増の859,529戸となりました。しかし、5年ぶりの大幅に増加となった2021年比較するとほぼ横ばいで、3年連続で90万戸を割り込んでいます。新設住宅のうち、持家(戸建て)は2021年比で11.3%減の253,287戸と減少となりましたが、賃貸物件や分譲住宅が増えたため、全体的に見れば横ばいの結果です。
戸建ての需要は増加
戸建て住宅に注目が集まっています。首都圏を中心としたマンション価格の高騰が原因で、戸建て住宅が割安と見なされ、需要が増加しているためです。新型コロナウイルス感染症の拡大により感染予防の意識の高まったことも、戸建ての住宅への需要を後押ししています。
持家の減少による住宅価格の上昇
首都圏や中部、近畿などでの2022年における持家は、10~11%の減少が見られました。これには、新型コロナウイルス感染症の影響、資材価格の上昇による住宅価格の増加が原因と考えられます。
大手住宅メーカーの業績はアップ
一方で、大手住宅メーカーの業績は前年比でアップしました。2021年(2022年3月決算)の売上高は、大和ハウス工業が前年比で7.6%の増加、積水ハウスが5.8%の増加、オープンハウスが40.7%の増加、住友林業が60.5%増加となっています。飯田グループHDのみが4.8%の減少となりましたが、5社中4社が前年を上回りました。
東北地方でも同じような動向が見られる
2023年09月21日東北経済産業局が発表した管内経済動向によりと、管内での住宅着工は2カ月ぶりに前年同月を下回りました。住宅市場において若干の停滞が見られますが、全体の動向としては持ち直していて、東北地方でも同じような動向が見られます。
今後も増加が見込まれるZEH住宅とは?
今後の住宅市場の予測としては、機能性の高いZEH住宅が増加していくことが考えられます。そのことを理解していただくために、2040年度までの住宅市場予測と、ZEH住宅の特徴をご説明いたします。
2040年度までの住宅市場予測
野村総合研究所が発表した2040年までの住宅予測をまとめると次のとおりです。
新設住宅の着工戸数は減少傾向
よると、2020年には新設住宅の着工戸数が81万戸でしたが、2030年には65万戸、2040年には46万戸と段階的に減少すると予測されています。減少の理由と考えられているのは、移動世帯数の減少、平均築年数の増加、名目GDPの成長率の低下などです。住宅の利用関係別では、2030年には持家が21万戸、分譲住宅が18万戸、貸家(給与住宅を含む)が27万戸となり、これらも減少傾向すると予測されています。
ZEH着工戸数は増加傾向
単年のZEH住宅の着工戸数は、2016年から2019年まで増加しつづけていますが、2024年には成長が停滞する見込みです。一方で、ZEHのストック数は、2030年に向けて着実に増加すると予測されていますが、2030年度の政策目標であるZEHストック数313万戸には、到底およばないであろうと考えられています。
ZEH住宅とは
ZEHは「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の頭文字で作った言葉です。ZEH住宅は、年間を通じて消費するエネルギー量よりも、生成する再生可能エネルギーの量のほうが多い住まいを指します。ZEH住宅の主なメリットは、次の3つです。
年間を通じて快適に過ごせる
高性能な断熱材や省エネ機器を搭載していて、夏は涼しく、冬は暖かい室内環境を整えられます。
ヒートショックのリスクを防げる
室温の変化が少ないため、冷暖房による急激な体温変化からくるヒートショックになるリスクを軽減することが可能です。
光熱費を削減できる
高断熱性や高性能な省エネ設備と、再生可能エネルギーの導入により、光熱費を大幅に削減できるのもZEH住宅の魅力です。
変化する住宅業界に転職!どんな仕事がある?
ZEH住宅は、快適に過ごせるだけでなく、人と地球に優しい住まいのため、住宅業界は環境への意識が高い方にとって、やりがいの感じられる業種といえるでしょう。住宅業界は、多種多様の人材を採用する流れとなっていて、今後求人件数が増える可能性もあります。住宅業界で求人のある主な職種と、それぞれの仕事内容は次のとおりです。
設計(設計、研究開発)
市場のトレンドを考慮し、顧客の要望に沿って住宅の設計を行います。ハウスメーカーは建物の基本的な構造が決まっているため、建物の配置や間取りの設計するのが中心です。契約成立後、打ち合わせで詳細部分を決定し、建物の実施設計や構造設計、確認申請用の図面を作成し、業務を現場監督や施工担当者に引き継ぎます。
主にデスクワークとなりますが、打ち合わせや調査で現場に出向いたり、役所へいって法的な許可申請をしたりするのも業務の一部です。
施工管理
設計図をもとに、建設プロジェクトがスケジュールどおり進むよう、大工や職人と協力して現場で建設作業を遂行します。工程管理と監督を担当する重要な役割です。
営業
新規顧客を獲得し要望に合ったプランを提案したり、顧客の要望を受けて設計部門にフィードバックしたりするため、営業担当者はお客さまにとって最も身近な存在となります。接客のイメージが強いですが、設計段階での打ち合わせでは資金繰りの支援、工事着工後は工事の進行状況の報告、引渡し後のアフターケアも営業の仕事です。ハウスメーカーの営業職には、戸建住宅営業と賃貸住宅営業のふたつがあります。
インテリアコーディネーター
設計部門と連携して、床材、壁材、家具、照明、設備機器など提案を行います。女性に人気がある職業で、お客さまの要望に応えられるよう、細かい配慮が要求される仕事です。
CADオペレーター
CADソフトウェアを駆使して図面の作成や修正を行い、設計業務をサポートします。AutoCADなどのCADのスキルが必要ですが、大手企業では独自のCADソフトウェアを開発し使用していることも少なくありません。
2022年の新設住宅着工戸数は、前年比0.4%増の859,529戸でしたが、大幅増加した2021年からはほぼ横ばいの状態です。マンション価格が高騰するなか、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、感染リスクの低い戸建ての需要が高まっています。
大手住宅メーカーの業績は好調で、住友林業の売上は前年比で60.5%増加となりました。地域によって市場動向は異なることもありますが、住宅業界に関しては東北地方でも同様な動向が見込まれています。今後、増加が予測されているのは、高機能なZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)住宅です。
住宅業界では多種多様の人材を採用する流れとなっています。住宅業界には設計、施工管理、営業、インテリアコーディネーター、CADオペレーターなどの職種があるため、転職する前にそれぞれの違いを理解しておくことが大切です。
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