建築・建設業界にリモートワークができる職種はある?
2024/06/26
リモートワークは、従業員がオフィスに出勤せずに業務を行う柔軟な働き方を指します。在宅勤務がその一形態であり、カフェや共同オフィスなどでも遂行可能です。この働き方により、通勤の負担が減り、個々のライフスタイルに合わせた効率的な働き方が実現できます。
建設・建築業界でもリモートワークが進みつつあり、特にデジタルツールを活用した設計業務や進捗管理がその一例です。ただし、現場作業には直接的な確認や対話が不可欠であり、全ての業務をリモートで完結することは難しい面もあります。
比較的リモートワークが可能な職種としては、建築士や施工管理などが挙げられます。
リモートワークとは?
近年、「リモートワーク」という言葉が注目されていますが、これは単なる「在宅勤務」にとどまらない多様な働き方の一形態を指します。
◇「リモートワーク=在宅勤務」ではない
リモートワークとは、従業員が物理的にオフィスに出勤する必要がない働き方のことです。在宅での勤務がその代表例ですが、他にもカフェや共同オフィス、あるいは地理的に離れた場所から業務を遂行することも含まれます。
リモートワークを通して従業員は通勤時間の負担を減らし、自分のライフスタイルに合わせた効率的な働き方を実現できます。また、企業側もオフィススペースの効率化や地域にとらわれない人材の確保が可能です。
◇建設・建築業界でも導入済み
建設・建築業界においても、リモートワークの導入は高い水準で推移しています。東京商工会議所が2024年に行った「テレワークの実施状況に関するアンケート」によると、建設・建築業界のリモートワークの導入率は約51%、導入予定ありと回答している企業は10.7%となっています。
この業界では、特に現場作業とオフィス業務のバランスを取りながら、技術の進歩を活かして効率的な作業フローを実現しているのが特徴です。
引用元:東京商工会議所「テレワークの実施状況に関するアンケート」
現場作業のフルリモートは難しい?
建設業界においては、現場での作業が多く発生するため、すべての業務をリモートで行うことは難しい状況です。ここでは、建設業界におけるリモートワークの限界と現場作業の必要性について見ていきます。
◇現場での確認や作業が発生する
建設業界では、現場での作業が不可欠です。建築物の施工や修理、設備の設置など、多くの作業が現場で直接行われる必要があります。例えば、建物の構造物の設置や配管工事、電気設備の配線作業などはリモートでは実現できません。
さらに、現場監督やプロジェクトマネージャーは、現場の進捗状況を確認し、問題が発生した場合には即座に対応する必要があります。現場での実地確認は、建設プロジェクトの品質管理や安全管理において極めて重要です。
◇リモートでできる仕事は限定される
一方で、建設業界でもリモートワークが可能な業務は存在します。
例えば、CADやBIMを使用した図面の作成や修正、プロジェクトの進捗管理、計画書や資料の作成などは、インターネットを介してリモートで効率的に進めることができます。また、ビデオ会議やチャットツールを利用すれば、場所を問わずに打ち合わせを行うことも可能です。
しかし、設計図の最終確認や現場の具体的な問題に対する対応は、現場での直接的な確認や対話が欠かせません。リモートでできる仕事は全体の一部に過ぎず、多くの業務が現場での実地作業を伴います。
建築業界でリモートワークが可能な職種や企業は?
建築士や施工管理といった専門職の一部業務がリモートで行えるようになり、ハウスメーカーなども部分的にリモートワークを導入しています。東北で住宅業界への転職を検討している場合、リモートワークを採用している企業の求人を探すのもひとつの方法です。
◇建築士や施工管理を目指す
建築士は、設計図の作成や建築物のデザインを担当する職種です。設計段階では、CADを用いて図面を作成する作業が中心となり、この作業はリモートで行えます。また、クラウドベースの設計ソフトウェアやプロジェクト管理ツールを使用することで、チームメンバー間でのリアルタイムな情報共有も可能です。
施工管理職は、現場の進捗状況を監督し、品質管理や安全管理を行う役割を担いますが、近年はデジタルツールの活用により、現場の状況を遠隔でモニタリングすることが可能となりました。
あわせてビデオ会議やチャットツールを利用すれば、現場スタッフとのコミュニケーションも行えます。
◇部分導入しているハウスメーカーを探す
一部のハウスメーカーでは、設計や管理業務を部分的にリモートで行うことで、効率性と柔軟性を向上させています。具体的には、設計部門の社員が在宅勤務を行いながら、クラウドベースの設計ソフトウェアを使用して図面を作成し、共有することが一例です。
設計や管理業務だけでなく、一般事務、人事、労務、経理などもリモートで対応している企業は増えています。
リモートワークでワーク・ライフ・バランスの改善に効果的
リモートワークの導入は、現代の働き方に大きな変革をもたらしています。特にワーク・ライフ・バランスの改善に関して、その効果は顕著です。ここでは、リモートワークがもたらす具体的な利点について見ていきます。
◇通勤や現場移動の負担が軽減
リモートワークの最大の利点のひとつは、通勤や現場移動の負担が大幅に軽減されることです。従来、毎日の通勤には多くの時間とエネルギーが費やされていました。特に都市部では、通勤ラッシュによる混雑や長時間の移動は、日々のストレスとなるでしょう。
リモートワークでは、通勤時間がゼロになります。これにより、仕事の開始前にリラックスした状態でスタートでき、効率的に業務に取り組むことができます。
◇自分の時間を増やせる
個人の時間を増やすことができるのも、リモートワークのメリットです。通勤時間がなくなることで、1日あたり数時間の自由時間が生まれます。この時間を利用して、趣味に打ち込んだり、家族や友人と過ごしたり、健康管理に努めることができます。
さらに、リモートワークでは働く場所を自由に選べるため、環境を変えてリフレッシュすることも容易です。このように、リモートワークによってワーク・ライフ・バランスが大幅に改善され、従業員の満足度や生活の質が向上します。
リモートワークは、従業員が物理的にオフィスに出勤せずに業務を遂行する柔軟な働き方を指します。これは単なる在宅勤務にとどまらず、カフェや共同オフィス、さらには地理的に離れた場所からでも仕事を行えます。この働き方により、通勤の負担が大幅に軽減され、従業員は自身のライフスタイルに合わせた効率的な働き方を実現できます。
建設・建築業界においてもリモートワークの導入が進んでおり、現場作業とオフィス業務のバランスを取りながら、技術の進歩を活用して効率的な作業フローを実現しています。
ただし、建設業界では現場での作業が多く発生するため、全ての業務をリモートで完結することは難しいという現実もあります。例えば、建物の施工や修理、設備の設置などは現場で直接行う必要があります。
設計や管理業務の一部はリモートで行うことが可能です。CADやBIMを使用した図面の作成や修正、プロジェクトの進捗管理、計画書や資料の作成などは、インターネットを介して効率的に進めることができます。さらに、ビデオ会議やチャットツールを利用した打ち合わせも場所を問わずに行えるため、業務の柔軟性が向上します。