現場施工管理士は未経験でもなれる?東北の住宅業界へ転職するポイント
2023/12/18
現場施工管理者は、特殊な資格がなくても始められるため、未経験者でも転職しやすい職種です。また、近年の人手不足により、未経験者に対する需要が高まっています。将来性も期待できるため、キャリアアップも可能です。転職を考える際には、物件の内容や学び成長できる環境の有無をチェックしましょう。
現場施工管理者に未経験者が従事できる理由
現場施工管理者は現場を管理し取り仕切る役割を担うため、現場施工管理者は経験や資格が必要であると思われる方も多いでしょう。実際は、現場施工管理者は未経験でも従事できます。その主な理由は、次の3つです。
◇特殊な資格がなくても始められる
現場施工管理の資格には、国家資格である施工管理技士があります。工事現場には、施工管理技士のような国家資格を有する人を配置することが義務付けられていますが、現場施工管理に資格が必要ということではありません。
そのため、未経験の現場施工管理者を募集している企業も数多く存在します。施工管理技士の資格取得には実務経験が必要なため、入社後、働きながら資格取得を目指すことも可能です。
◇人材募集のニーズが大きい
近年、団塊の世代の大量退職による人手不足が問題になっていますが、住宅業界も例外ではありません。特に現場に配置することが義務付けられている施工管理技士の数が少ないと、工事の件数を増やせないため、現場施工管理者の人材ニーズが増えています。
住宅業界の建築技術職の有効求人倍率は7.34(2019年11月)と高い水準ですが、1級の施工管理技士の資格があればさらに需要が高まることが予想されるので、よりよい条件で転職先を見つけられるでしょう。
◇働き方改革を背景にした人手不足
働き方改革の導入により、残業時間が減り休日が増え労働環境が改善されましたが、その一方で、人手不足の深刻化を招く結果となりました。2024年からは、住宅業界を含む建設業界は残業規制が適用され、時間外労働をさせると刑事罰の対象となるため、多くの住宅メーカーは人材を補うため人材採用を積極的に行っています。
未経験者でも活躍できる住宅業界の仕事
どんなに労働条件がよくても、やりがいの感じられない仕事では長く続けられません。こちらでは、現場施工管理者の魅力をご紹介いたしますので、現場施工管理者になろうかお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。
◇施工完了時の達成感を得られる
戸建ての建築でも、図面作成してから引き渡すまで、最低でも8カ月はかかり、ひとつの建物を完成させるためには、設計士、職人、業者など多くの人が協力し合いながら業務を進めていきます。
施工途中で顧客が変更を依頼してきたり、トラブルが発生したりして、工事が予定どおり進まないこともありますが、施工が完了したときの達成感は他の業種では味わえないものです。
◇将来性が高い業界
AI(人工知能)の発達により、建築設計、画像生成、インテリアの配置などは自動化が可能になりつつあります。住宅業界でも技術部門を目指している方は、危機感を感じている方もいるでしょう。
しかし、施工管理に限っていえば、現場施工管理者の需要がなくなることはないため、将来性の高いといえます。主な理由は、次のふたつです。
◇施工管理はAIには任せられない
建築現場は工事が予定どおりに進まなかったり、天候により作業に遅れが生じたりすることがあるため、臨機応変に対応する能力が必要です。AIは作業の効率化を図るのは得意ですが、臨機応変な対応はできないため、施工管理をAIが行うことはまず考えられません。
◇今後も求人が増えることが見込まれる
求人募集のニーズが高いことは前項でも説明しましたが、建設業者の就業者の割合は55歳以上が全体の約34%です。そのため、今後は求人がさらに増えることが予想され、将来的にも安定した職種といえます。
◇頑張りしだいでキャリアアップが可能
施工管理技能士には2級と1級があり、2級を取得すると主任技術者、1級を取得すると監理技術者、主任技術者へのキャリアアップが可能です。キャリアプランが明確になっていて、具体的な目標が立てやすいのでやりがいを感じられる職種といえるでしょう。
もともと給与水準が高い施工管理ですが、頑張りしだいでさらに高収入が狙えます。
職場選びで気を付けたいポイントは?
最後に、現場施工管理者として東北の住宅業界へ転職する際、自分にあった職場を見つけるために気を付けたいポイントについて説明します。主なポイントは、次の3つです。
◇建築する物件の内容が希望に合っているか
住宅業界の事業内容は、注文住宅事業、分譲住宅事業、賃貸住宅事業があり、建物も戸建てとマンションがあります。分譲住宅事業や賃貸住宅事業は自由度が低く、注文住宅事業と比較すると物足りなさを感じるかもしれません。
企業それぞれ住まいのこだわりがあるため、実際に建築している物件を見て、自身の希望に合っているか確認しておくことが大切です。
◇未経験者も受け入れてくれる職場か
施工管理は未経験でもチャレンジできますが、すべての企業が未経験を受け入れているというわけでないため、未経験者が応募できるところを選ばなくてはいけません。
反対に、求人欄に未経験者可と記載されていなくても、やる気、人柄重視などの記載があるときは未経験でも採用してくれる可能性があるため、直接確認してみるとよいでしょう。
◇学び成長できる環境がある職場か
未経験で採用されても、現場施工管理者として活躍するためには日々学びが必要です。資格を取得する方法には、独学、スクール、通信講座などがありますが、まずは学ぶ余裕があるがある職場を選ぶ必要があります。
費用の負担を減らしたい方は、社内の研修制度、資格取得費用のサポート、奨学金などがある企業がおすすめです。
現場施工管理者に未経験者が従事できる理由はいくつかあります。まず、特殊な資格がなくても始められる点が挙げられます。施工管理の国家資格である施工管理技士は一部の工事現場で必要ですが、多くの企業では資格がない未経験者を採用し、実務経験を積ませながら資格取得をサポートしています。
また、近年の人材ニーズの増加も未経験者にとって好機です。住宅業界でも人手不足が深刻化しており、施工管理技士の数が不足しています。このため、未経験者に対する需要が高まり、採用機会が増えています。
住宅業界の建築技術職の求人倍率は高く、資格取得者はさらに需要が高まると予想されています。
この職業の将来性も魅力の一つです。AIの発展により、一部の仕事が自動化されつつありますが、施工管理は臨機応変な判断が求められるため、AIでは難しい仕事と言えます。そのため、将来にわたり需要があると考えられます。
また、施工管理技能士資格を取得することで、主任技術者や監理技術者への昇進の機会もあり、キャリアアップが可能です。
転職を考える際には、物件の内容に注意を払うことも重要です。住宅業界には注文住宅事業、分譲住宅事業、賃貸住宅事業などがあり、建物の種類も多彩です。自身の希望に合った物件を扱う企業を選ぶことで、仕事にやりがいを感じやすくなります。
また、未経験者でも採用してくれる企業を見つけ、学び成長できる環境を提供しているかを確認し、キャリアの第一歩を踏み出しましょう。