東北エリアでの転職は難しい?転職経験者から聞いた本音の話
2023/06/13
都市部での転職と地方での転職には大きな違いがあります。東北エリアでの転職を成功させるには、この地域ならではの転職状況を把握し、需要の多い職種などを知っておくべきです。実際に東北の秋田エリアで転職に成功した人の声や失敗しないためのポイントを解説します。
東北エリアに転職した人の声
他の都道府県から東北エリアへの転職を成功した人も少なくありません。ここではある人の体験談をご紹介します。
東京の企業から故郷である秋田の企業へ転職したAさんの声
「転職をするにあたってネックになったのは、東京にいると秋田のローカルな求人情報が見つけにくいという問題でした。転職活動を始めたころは東京で働きながら転職先候補となる企業の情報収集をしていましたが、それでは十分な情報が得られなかったので、結局秋田へ帰り、求人情報を探しながら理想に合う企業を探しました。」
秋田エリアに支社や支店があるような大企業を希望しない場合、地域密着型の地元企業の求人を探すことになります。しかし、そのような企業は地元で人材を確保する方針を採用していることが多く、他の地域ではインターネットを活用してもローカルな求人情報を見つけにくくなるでしょう。
秋田エリアでよりよい転職先を見つけるならまとまった時間を確保し、エリア内で直接情報収集することも検討すべきです。
東北の転職状況
東北の中でも人口数が少ない県では求人数も多くはなく、都市部を中心とした他の地域と比較すると転職先候補はどうしても限られるでしょう。ただし、職種によって需要の差は生じます。例えば、小売業や看護・介護業の求人は比較的多い傾向です。特に高齢化が進む現代社会において、介護業界は今後も需要が高まることが予想されます。
また、東北エリアは自然が豊かな地域であるため、観光業も盛んです。そのため、ホテルや旅館、飲食店などの求人も少なくありません。
ただし、これらの分野でも時期や地域によっては求人数が安定しないことがあります。東北エリアで転職先を探す際は、自身の希望する職種の求人が多いエリアなどを調べることから始めるとよいでしょう。
東北では転職が難しい?
東北エリアでの転職にはいくつかの問題が存在します。まず、上述したように人口の少ない地方は、都市部に比べて求人数が圧倒的に少ないことが挙げられます。例えば、秋田県の求人数は東京都の6分の1程度というデータもあり、転職先の候補が限定されてしまうため転職が難しくなりがちです。
また、Uターンなどを前提として都市部に住んでいる人が地方での転職を検討するケースなどでは、遠方にいながら地方のローカルな求人情報を探すのが難しい点も問題となります。求人情報そのものが少ないことも踏まえると、地方での転職には理想に合う転職先を見つけるのが難しいという問題も付きまといます。
東北エリアに引っ越してから転職先を探す場合も別の問題が生じるでしょう。例えば引っ越す前に現在の仕事を辞めてしまうと、転職先エリアで住居を確保しにくくなります。就職活動が長引くほどホテルなどの滞在費がかさんでいくでしょう。また、前職の退職から期間が空くほど転職そのもののハードルが高くなる恐れもあります。
東北エリアで転職に失敗しないためのポイント
東北エリアでの転職で失敗しないためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。まず、この地域での転職活動では、自身が希望する職種の求人が多いエリアを探すことが大切です。例えば秋田市や横手市は求人数が比較的多く、さまざまな業種の求人があります。
また、秋田エリアで有効求人倍率が高いのが、建築や販売・営業、保安・警備に分類される職種です。希望する職種が特に決まっていないのであれば、これらの職種を狙うのもよいでしょう。
またエリアを決める際には周囲の環境も確認する必要があります。同県内でも交通機関が発達しているエリアとそうでないエリアがあるため、通勤や生活に必要な環境を入念にチェックし、自分が適応しやすいエリアを選ぶとよいでしょう。
エリア外から多くの求人を探すなら、転職エージェントを利用するのも手です。転職エージェントは地方においてもローカルな求人情報を多数持っているため、自分で探すよりも多くの求人情報を比較できます。自分のスキルや希望に合った求人を提供してくれるため、転職先の選択に迷っている場合にもおすすめです。
東北エリアでの転職では、都市部や他の地域では生じないハードルに直面することもあります。そのため、このエリアで理想的な転職先を見つけることは容易ではありませんが、十分な時間をかけて検討すれば納得のいく職場を見つけることも可能です。
一方、とりわけ移住を伴う転職の場合、生活基盤の確保においても多くの負担が生じるため、時間だけでなく金銭面でも余裕を持つことが重要です。
短期間で転職を成功させたい方は、需要の高い建築業界に挑戦してみてはいかがでしょうか。